リファレンスチェックの落とし穴
ジャスティさん、
今、私は自分の希望に合った仕事に応募しています。ここまで順調に進んできたのですが、リファレンス先を紹介してから相手の態度が変わってしまいました。私がリファレンス先として選んだのは前職場のパートナーで、数年一緒に働いてきた方です。彼女とは確かに意見の相違は何度かあったものの、しっかりした推薦をしてもらえると思っていました。けれども今となってみると、私のことを悪く言ったのではないかと思います。どうすれば良いでしょうか。
ご助言、よろしくお願いします。
困った弁護士より
困った弁護士さん、
残念ですが、何も出来ることはありません。リファレンス先のパートナーへ事前に連絡を取らなかったようですが、希望的観測をベースに対応してしまったのが問題だったと思われます。
履歴書や面接で自分の経歴を脚色する人は多く、リファレンス・チェックではあなたが履歴書や面接でアピールした内容が真実なのかの確認が行われます。リファレンス・チェックが適切に行われれば採用側の不安は払拭され、オファーを提示される確率が高まります。今回のレファレンス・チェックの問題は採用側の不安が完全に払拭されなかったことではないかと思います。あなたの話とリファレンス先からの話が食い違っていたのでしょう。厳しい言い方ですが、これはあなたの落ち度です。
質問に戻りますが、既に申し上げた通り、リファレンス先のコメントがあなたの面接中の発言と正反対なのであれば打つ手はありません。あなたは面接の時、正直に自身の経験や知識について話しましたか?リファレンス先のせいにするのは簡単なのですが、もしかしたら本当の原因はあなたにある場合もあります。(もちろんそうでない可能性もあるかもしれませんが。)
私があなたの立場なら、コーヒーでも飲みながら、求職していることを元パートナーに話し、今後サポートしてもらえるか頼んでみて、自分の経歴、業務態度などについて、 相手がどんなことを言うのか確認しておきます。自分に有利なリファレンスを提供してくれないようでしたら、別の人をリファレンス先として選ぶ必要があります。
しかし今回悔やまれるのは、良いコメントをしてもらえると思い込んだこと、そして事前に元パートナーに連絡しておかなかったことの2点です。
リファレンス・チェックでは、採用サイドを安心させるコメントが出来る方をリファレンス先として選ぶべきです。しかし、その為にはリファレンス先のあなたへのコメントがポジティブであり、面接でのあなたの話と食い違いがないことを確認しておくことが大切です。リファレンス先があなたについてどう評価しているのかを尋ね、たとえ耳の痛いことを言われたとしても、しっかり受け止める必要があります。(最初にがっかりしておく方が、後になって夢の就職先を失うよりはましです。)
私自身過去に、元上司をリファレンス先となってもらえるか頼んだところ、「ジャスティ、 君の仕事については正直で正確な説明をさせてもらう」と言われました。この上司と私は合わなかったので、私はお礼を言って電話を切りました。この上司からはあまり良いコメントをもらえないような気がしたので、リファレンス先は他の人に頼むことにしました。どんな時でも代わりの人はいるものです。
またリファレンスをお願いする時には、相手に、その背景を説明しておくことです。仕事の内容、その仕事に就きたい理由、どのような会社か、そしてできれば、どんな人が電話をかけてくるかについても知らせておきましょう。リファレンス先の人物が承知してくれるのであれば、トピックを整理して、リファレンスの内容があなたの「ブランドイメージ」と矛盾しないようにしておけばさらに効果的です。
アプライ先の会社がいつリファレンス先に連絡するのかを確認しておくことも最良の結果を得る為には重要です。忙しい中リファレンス・チェックに対応してもらうのですから、貴方が場を整えるのは賢明であるばかりでなく、その人への礼儀でもあります。
就職活動では、リファレンス確認の段階までに、あなたは貴重な時間とエネルギーをすでに投資しているのですから、この最後の段階にもう一手間を惜しむのは愚かなことです。最初にお願いをする段階で、あなたについてどのようなコメントをするのかを聞いて、リファレンス先となってくれる人の考えを知っておくだけで済みます。リファレンスチェックはあなたの準備次第で心強い味方になるのです。
ご犬闘をお祈りします。
ジャスティ