リモートワークによって生まれた時間で英語力アップ!
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多くの企業や法律事務所でリモートワークが推奨されるようになりました。5月25日に緊急事態宣言は解除されましたが引き続きリモートワークを勧めている企業は多く、またコロナ終息後もリモートワークを正式に取り入れようとする動きが広まっています。出社する必要がなくなると通勤に費やしていた時間を他のことに使えるようになりますが、今回は英会話力を中心に英語力アップの練習方法をご紹介いたします。
筆者はリークルーターになる前、英語教育業界に携わっておりました。英語教育業界における鉄板の英語上達法は、「少しの時間でも、可能な限り、毎日継続的に練習する」です。筆者の経験上、練習さえすれば誰でも話せるようになります。ただし、日々習慣的に英語を口にする、話すことが不可欠です。以下、いくつかお勧めの練習法を挙げます。いずれも実際に英語を発するものですが、通勤電車の中では難しいものの自宅では気兼ねなく試すことができると思います。
■音読
中学英語の教科書、TOEICリスニングのスクリプト、海外ドラマや映画の字幕、英語のSNS投稿記事など、難しすぎず楽しんで取り組めそうなものを選んでください。例えば、NYの法律事務所を舞台にしたドラマ「SUITS」の場合、「SUITS transcript」でスクリプトを掲載したページを検索できます。知らない単語はなんとなく想像しながらあまり気にせず、最後まで流して音読してください。その後、意味の分からない単語を調べ、意味を理解した上でもう一度音読してください。音読を繰り返すと、英語を英語のまま理解できるようになり、スピーキングだけでなくリーディングやリスニング力アップにも繋がります。筆者はこの方法で上達しました。
■英語で独り言
1日のスケジュール、テレビを見た感想等、何でも良いので普段何気なく言っていることを英語で言ってみてください。例えばですが、「午前中には資料を完成させ、13時頃に駅前に新しくできたカフェでテイクアウトを利用してみよう。」といった具合です。知っている単語と文法を駆使してトライしてください。上手く文章にできないときは例文等を調べ、調べたことを使ってもう一度言ってみてください。音読で出会った表現を使うこともお勧めです。ちょっとしたことですが、新しい表現を自分のものにし、言いたいことを言えるようにするために効果的な方法です。大学時代の友人は日本から一歩も出たことがなかったのですが、NHKのラジオ英会話とこの方法で日常会話には全く不自由しないレベルの力を身につけていました。
■オンライン英会話
昨今は多くの企業が安価でオンラインレッスンを提供しています。ざっと調べただけで20社以上あり、1レッスン200円以下のものもあるようです。話す相手がいるとコミュニケーションの幅が広がり、瞬発力も鍛えられます。ただ、オンラインレッスンのインストラクターは玉石混交なので、「教えてもらう」というスタンスではなく、「こちらの学習ニーズに合わせてもらう」というスタンスで接するのがお勧めです。音読を聞いてもらい、良いところ、改善すべきところを指摘してもらう、英語で自分の会社の概要をプレゼンして、分かりやすかったところ、分からなかったところを指摘してもらう、など、自身で授業内容を決めてレッスンを受けると学習効果が高まります。
[転職における英語力]
英語力があれば転職時の選択肢は格段に広がります。また、英語力が必須の求人はそうでない求人より給与が高いことがほとんどです。日系企業でも多くが海外との取引があり、そういった企業での法務・コンプライアンス求人は英語力が必須となります。外資系企業ではレポート先が海外にあることも多く、高い英語コミュニケーション力が求められます。法律事務所への移籍の場合には、クロスボーダー案件を扱う部門や外資系の事務所も選択肢に加わります。給与については、同じ業界の似たレベルのポジションを比較すると英語を使うポジションがそうでないポジションより数百万円年収が高いこともあります。転職をしない場合においても、現職で新しい業務を任せられ経験の幅を広げることにも繋がるでしょう。英語で業務ができる・できないでキャリアップや年収アップの可能性が大きく変わるのが現実です。
実際にどのようなポジションがあり、どのくらいのレベルの英語力が必要なのか、リクルーターに聞いてみてください。求人票によく「ビジネスレベル」と書かれていますが、それがどのレベルを指しているかは企業やポジションによって異なります。目標設定をする上でも、情報収集されることをお勧めします。
次回はキャリアアップに繋がる活用法をご紹介します。